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前川國男自邸


設計中の建主さんが「気になっている住宅があり、参考にできませんか?」と、、、

それが何と!前川國男自邸。前川國男(1905-1986)とは、ル・コルビュジェやアントニン・レーモンドの元で学び、日本の建築界をリードした人物です。その方の自邸を参考に、、、と言われると、私はテンションが上がります!もちろんプレシャーも掛かりますが、、、では、その自邸を実際に見に行きましょうとなったわけです。


建設は戦時体制下、建築資材の入手が困難な時代。建坪100㎡以下という制限もありました。吹抜と大開口部が印象的で、豊かな空間を実現すべく工夫が随所に見られます。


この住宅が建っているのは、東京都小金井市の「江戸東京たてもの園」。災害や経済的理由から失われていく文化遺産。そんな文化的価値の高い歴史的建造物を移築し、復元・保存しているところ。前川國男自邸は、1942年に品川区上大崎で建てられ、こちらに移築復元したものです。園の広さは、約7ヘクタール。その中に、数寄屋建築や茅葺屋根の民家をはじめ、30もの復元建造物が建っております。もう楽しくて、楽しくて、、、一日居ても飽きません。


ここを訪れると、暮らしの豊かさとは何かを考えさせられます。家づくりを考える際、最新の設備や建材で豪華さを増した住宅展示場を訪れる方も多いかと思います。まずはこちらに来て、住まいの本質とは何か?を再考するところから始めてみると良いかもしれませんね(根來宏典)

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