石黒さん設計の横浜、野毛山に建てられた家を訪問しました。
外観は黒のガルバリウムと木製格子のコントラストがパキッとデザインされた、BUILTLOGICらしいミニマムな印象です。一見2階建に見えますが、実は3階建て。通りからはコンパクトな印象に見せてあります。


建築家は街の風景を考えて、ボテっと大きい印象よりも締まった建築を目指す傾向にありますが、この家はまさにそのデザインテクニックが使われて、街に圧迫感を与えない、好もしい印象です。
外観と同じく、玄関や内部もポイントに格子が使われています。中心に位置する吹き抜けの天井には、垂木のライン。1階はリビングダイニングと浴室などの水回りが配置されていますが、動線がスムーズなワンルームの空間です。


キッチン周りの収納も使いやすそう。ブラックのタイルは建主さんの好みのテーマカラーになっています。家具や照明、エアコンもブラックで統一、ミニマムな石黒さんの建築とは相性が良く調和しています。ブラックの差し色があることで、木と漆喰の優しい空間を引き締めている印象です。

2階は書斎とご家族の寝室。それぞれに丁寧な造り付け家具が設えてあります。書斎は1階からの吹き抜け空間と、蹴込みのないスリット階段に面して、空間性に富んだ場所になっています。


そして3階。鏡張りの空間は、、トレーニングルームでした。野毛山の緑がガラスにも写って2倍の緑。リラックスしながら筋トレは、心にも身体にもいい影響がありそうです。
(設計:BUILTLOGIC・石黒隆康/レポート:小野育代建築設計事務所・小野育代)
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