
建具を木製で作りたい人も多いかと思います。アルミサッシの感覚ですと、少し値段が張るように思われる方が多いかもしれませんね。また都心ですと、防火の関係で諦めている方も多いかと思います。こちらの住宅も防火性能が求められる地域ですが、プランニングのテクニック(延焼ラインをかわす)で実現しております。魅力としては、木の温かみを感じること、そして自由に作れること。こちらの住宅では、4枚の建具を片方に引き寄せて、テラスとの一体感を生んでいます。
木製建具というのは、大工さんが枠を作り、下枠には板金屋さんが鋼板を巻きます。その後、建具屋さんが採寸した現場に合わせて框を制作し、敷居レール、戸車、クレセント等の金物を取り付けます。ガラスのはめ込みはガラス屋さん、木部の塗装は塗装屋さんが行います。つまり職人さんたちの合作。そんな制作風景を見ていると、モノに対する愛着が湧くものですね。
根來宏典/築紡
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