石水院
- 根來宏典
- 7月22日
- 読了時間: 1分




梅雨が明け、すっかり夏ですね。京都市内からバスに揺られて北西に。栂尾山にある古刹・高山寺。世界文化遺産に登録され、鳥獣人物戯画、日本最古の茶園としても知られています。山の地形を活かした境内は山寺ならではの趣。国宝に指定されている石水院は、鎌倉初期の寝殿造風住宅。入母屋、杮葺き、蟇股や舟肘木が用いられ、周囲の蔀戸を跳ね上げることによって内外の関係があいまいに。善財童子像が置かれた廂の間は、光と影が交じり合う空間。畳に座って眺める景色は、額縁のように切り取られた青もみじが清々しい。市内に比べれば暑さ穏やか。風通しのよい建築ですので、涼しくも感じます。蝉の声に耳を傾けて。



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