根來さん設計の筑波の家。
特徴のひとつ、屋根を支える傘の骨のような垂木。
垂木のサイズはいろいろありますが、
支える距離と見せ方で決められます。
垂木は通常、天井裏に隠れてしまう構造材なため、
45×40~105程度の木材が使用されます。
この写真はマツザワ設計の家の工事中の垂木の写真です。
一般的なものよりは大きい垂木を使用していますが、
小屋組みは見せて、垂木は天井裏に隠します。
筑波の家では、通常の数倍のサイズが採用されています。
隠れて見えない事が多い垂木ですが、
規則正しく並ぶきれいな木が見えないのは寂しいものです。
筑波の家では現しで使用されていて、この家のアクセントになっています。
当然、構造的な意味もあり、
母屋と呼ばれる垂木を受ける梁の様な部材を省くことができます。
大きな空間を垂木だけで支えています。
意匠としても、構造材としても意味を持つ垂木は、
設計施工共に細やかな配慮が行き届いているように感じました。
筑波の家/設計 根來宏典
文 松澤静男
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