ずい分前ですが行ってきた西粟倉村でみた薪ボイラーのお話です。
森林資源は、建築用材として使える素性の良い物ばかりではなく、間伐で伐採される建築用材としては使えない細いものも多くあり、これをどのように使うかが森を活かしてゆくためには必要です。
西粟倉村では村営の公衆浴場の燃料として、こうした建築用材としては使えそうのない木材を薪にして利用していました。
それ以前はどうしていたのかといいますと、100%輸入の石油でお湯を沸かしていたんですね。現在は、100%村内で自給できる薪でお湯をわかすようになっています。この違いの大きさは計り知れません。小さな林業を営んでいる人たちも自分の山から出てきた間伐材を現金に変えることが出来るわけですし、何よりも村のみんなのために自分の山がなっていると思えるって素晴らしいことですから。
地域創世とうたわれていますが、こうした草の根的な事を実現して運用してゆくことが、森を活かすことにも繋がる大切なことなのだと思います。
アトリエフルカワ一級建築士事務所 古川泰司
初出 Facebookページ 2015年4月22日
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